天照地照(ああまてらすくにてらす)





闇有りて光有り

陰の中に陽出ずる

闇を照らすが意の始め

理(ことわり)


淀み汚れ罪穢れへ向かう理(ことわり)無く

理(ことわり)すべて澄み切りへ向かう


闇を照らすは天の理(ことわり)

淀み祓うが地の理(ことわり)

祓うが光

祓わぬは光ならず



一即多 多即一

自他の光も闇も同じ

己が光て他に闇あれば影となる

他の闇が影と映りし

己磨きて光れば光るほど

他の闇が影と映りし

澄み切れば澄み切るほど淀み移りし



闇を排し淀みを排す心

闇なり

排す心が既に闇なり

己の光囲いて

己だけ光りては

光広がらず

囲いに光閉ざされし影

垣が影を生む



闇を取り込み光と成す

淀みを取り込み澄み切りと成す

光れば光るほど闇を受け

澄み切れば澄み切るほど淀みを受け

されど光続け澄み切り続ける

それが【照らす】理(ことわり)


目を閉じ

耳を塞ぎ

口を閉ざすは影


【照らす】は

目を見開き

耳をそばだて

言(事)を成すこと


闇を見よ

淀みに触れよ

そこにある影を照らし行くが光

そこにある淀みを祓い行くが光



我(われ)さえ光れば良しというは既に闇

垣根取らずば光照らず

闇無くば光無し


照らさずば光らず

祓わずば澄み切らず

闇と淀みの重さは消えず

星は上がらず


照らさぬ光は光に非ず

祓わぬ流れは清流に非ず


悪が淀みを祓い

善は光を囲い淀み避けし

逆さまの世となりけり