時の魔法




例えば・・・

大切な人が目の前の崖から滑り落ちようとしている

そんな時

時を止められたら・・・


崖から落ちずに止まった人は

ひとまず助かる

しかし

時は止まったまま


それは

死なず

さりとて生きもせず

止まった時の狭間に落ち込む



時を止めてしまった人は

再び時を動かすことができない

さりとてこのまま止めているわけにもいかない

そんなどうすることもできない時の狭間に留まってしまう



理(ことわり)を超えた時間の狭間

そこから抜け出すには

理(ことわり)に返って時を動かすしかない


死はないが生もない時の狭間

時を動かせば死が目の前で動き出す

それを承知で時を戻すには

勇気がいるだろう

大きな痛みが訪れるだろう

しかし

それが理(ことわり)

時を止めるは理(ことわり)から外れること



理(ことわり)を外れた魔法には

大きな代償がある

理(ことわり)を外れた力には

大きな代償がある

理(ことわり)を外れた行動には

大きな代償がある



理(ことわり)とは

在るべく在ること



自分が在るべく在る形とは?

在るべく姿とは?

在るべく在るとは?


産まれ

成長し

老いて

死す


在るべく在るものから外れるべからず

理(ことわり)を無視した魔法に幸せはない

在るべき理(ことわり)の中に豊かさが満ちている

老いも死も豊かさの循環

恐れることはない


理(ことわり)から外れた時の魔法から

抜け出す勇気を・・・