終わらない朝鮮戦争 【八咫烏 その四】




1945年

第2次大戦におけるポツダム宣言が行われ、日本は事実上降伏した。


同時期、朝鮮半島は米ソ協議の結果、北緯38度線を境に南北で分断され、北はソ連、南はアメリカが占領するに至った。


1948年

朝鮮半島の南側をは『大韓民国』を建国、翌年、北側が『朝鮮民主主義人民共和国』が建国された。


1950年

『大韓民国』は約10万人の軍勢を南部に集結し、『軍事大演習』を装って『対馬』から『九州』へと侵攻を目論んだ。


第2次大戦後、韓国は再三『対馬』の領有を主張していたが、アメリカ及び国連軍はそれを却下していた。

そのことに業を煮やした韓国が、実力行使により『対馬』を領土にしようと侵攻を始めようとしていた。

それを察知した米軍は激怒し『韓国に対して米軍は軍事的防衛をしない』旨を発表することとなる。


それを聞いた北朝鮮はソ連や中国の後押しを受けて38度線を越えて韓国へ侵攻することとなった。


これが『朝鮮戦争勃発』の原因である。



この『北朝鮮の侵攻』により実質日本は韓国軍の侵攻に合わずに済んだことになる。


戦略的に見れば韓国軍が対馬へ侵攻した後に38度線を越えれば、韓国への侵攻はもっと楽だったのではないかとも思えるが・・・・

どちらにしても日本は『北朝鮮に救われた』カタチとなる。



その後、結局米軍も参戦して朝鮮戦争は泥沼化していき、3年間で500万人の死者を出す惨事となる。


1953年

国連軍と中国挑戦連合軍が『休戦協定』で合意し、現在に至っている。

つまりは現在も『休戦中』なのである。

それは『戦時体制』が『継続』されていることでもある。

けっして戦争は『終わって』はいないわけです。




戦時体制にある韓国が軍事演習をするのも常識であるし、北朝鮮が『ミサイル開発』するのも『戦時中』なら当然のことと言えよう。

北朝鮮のミサイル開発が『アメリカ』への攻撃を目的としているのも、当然米韓連合と『敵対関係』にあるからで、『核』の威圧を受けている国なら、当然の反応として『核開発』へと至る。


北朝鮮は日本とは『戦時体制』にはない。

だから北朝鮮が日本に対してミサイル攻撃をする『理由』は全くない。

米軍と連携して北朝鮮を『牽制』するなら別だが・・・・


先日も北朝鮮は日本上空を通過するミサイル実験を行ったという。

しかし、そのミサイルの軌道を見れば日本に対する配慮がうかがえる。




韓国軍には『独島(トクト)』という特別部隊がある。

この部隊は現在でも『対馬侵攻』の演習を続けている部隊である。

歴代の韓国大統領も『対馬へ侵攻する』旨を公言している。

それを受けて日本の自衛隊は『韓国の対馬侵攻』に備えた演習をしているとのことである。





現在、朝鮮半島の情報は正確には日本に伝わっていない。

休戦中とはいえ『戦時体制下』にあるのだから致し方ないが、伝わらないことをいいことに好き放題の『プロパガンダ』が行われている。

情報の『刷り込み』によって多くの『事実』が捻じ曲げられていることだろう。


アメリカが38度線から『北上』の意思を解かない限り、北朝鮮はミサイル開発を止める理由がない。

逆も然りで、中国、ロシアが38度線から『南下』の意思を解かない限り、韓国軍が軍事演習を止める理由はない。

しかし、背後の大国が影響力を解けば再び『動乱状態』となる。


そんな中、今年4月にようやく南北首脳会談が行われ、2018年中に終戦をするための合意(板門店宣言)が行われた。

半分程度は進んでいるとされる交渉であるが、結局のところ鍵を握っているのは『米朝協議』であり『米中及び米ロ』の合意へと至らないと終わらない。


結局のところ『アメリカは二枚舌を使う』ことを警戒していると言えよう。

『防衛しない』と言いながら参戦してきたのだから・・・



かつてイラクがクウェートに侵攻したときも、アメリカはイラクのフセイン大統領に『アメリカは目をつぶる』旨のことを言っていたとのことであるが、結局は湾岸戦争に参戦しイラク攻撃を行い、最終的には『大量破壊兵器』という架空の根拠をでっち上げてイラクを攻撃、フセイン大統領を死に追いやった。

実は、この時イラクに対してクウェート侵攻を炊きつけたのはCIAであったと言われている。


両国にまたがる油田をクウェートが独り占めしていたため、イラク側にも『採油』を進言するも、採掘資材をいっこうに『渡さない』ということをしてイラクを苛立たせ、結果、クウェート侵攻へと誘った。




これによく似た出来事が日本近海でも起こったはずである。

日中領海に跨る『ガス田』の採掘を中国が推し進めていると・・・・

全く同じパターンである。



イギリスと言いアメリカと言い、戦争の『発端』を作るのが大好きである。


だからこそ朝鮮半島が永らく『休戦状態』が続いていたというわけであろう。




アメリカに影響される日本に溢れてくる情報の質がどういうものなのか。

自国を『俯瞰』して観ればよくわかる。


テレビに『感情』を揺さぶられて停止した『思考』を、一度『感情』から切り離して『俯瞰』させることである。

思考の『囚われ』は感情から来ることが多い。

それを大いに利用されている。


テレビの司会者は決して『中立』ではない。

新聞も決して『中立』ではない。

ネット情報も然りである。

それを『当然のこと』として心に置くべきであろう。





ちなみに・・・・

南北和解して北の脅威が無くなった場合、『対馬侵攻』は一歩前進するのであろうか?

それとも後退するのであろうか?