以前、探偵という仕事をしていましたが、同業界は『ハイエナの巣窟』のようなところでした。
ハイエナだけでなく様々な獣たちが住まう世界。
しかし、それは『偽りの自分』というの仮面を外した姿に他なりません。
人が本音を露にしたとき獣の姿となる。
そんな世界で『人』であることは容易なことではなく、自らも『獣』と化して生きていく必要があります。
でもそれは、人が『獣』となることを許してしまうということでもあります。
社会に、世界に『獣』があふれているため、生きるために自らの正当性を自身に言い聞かせながら、自らも獣へと身を落としてゆく。
『獣』となるならば初めから『人』として生まれる必要もない。
『人』として生まれたならば『人』として生を全うするのが当たり前のことである。
『獣』は捕食するのみ。
そして、より強力な捕食の力を望む。
あの手この手で変化を繰り返し、やがてモンスターとなってゆく。
それが昨今巷に溢れかえる『ヴァンパイア』となっている。
血を吸うヴァンパイアではなく、『エネルギーヴァンパイア』と呼ばれるものである。
自ら気付いていない。
それは『正当化』する言葉で自らを騙しているから気づけない。
その言葉は美しくもあり魅惑的でもある。
そんな言葉を身にまといながら『エネルギー』という生き血をすする。
恐怖の感情に重ね合わされた強烈な『満たされなさ』という『枯渇感』
そこへ自らを『正当化』させる美しい『言葉』を重ね合わせて出来上がった『麻薬』のようなウィルスは、確実に人から人へ伝染して行く。
ヴァンパイアに噛まれたものがヴァンパイアになるように・・・・・
潜在意識に定着した『飢えの恐怖』は思考によりさらに増幅され、目の見えない次元にブラックホールのような闇を産み出す。
その闇を知らず知らずに纏いながら、人に寄れば当たり前のようにエネルギーを吸い上げる。
どんなに言葉を美麗にして自分をごまかしても、潜在意識へ落ちる言葉は
『引く』
『寄る』
『足りない』
という恐れから発せられる言葉ばかり。
顕在意識では『愛の循環』などという言葉に飾られていても、潜在意識の薄暗いところでは『吸い取る』という本能に変わっている。
このエネルギーの『吸い合い』の状態は、もはや『共食い』の状態である。
より上手く『吸い上げる』ことに先例を注ぎ始めると、今までの美麗さをも構っていられなくなってくる。
そうなると今度は『相手をより恐れさせたもの』が勝者となる。
もっと恐れろ、もっと恐れろ・・・と。
人を恐れさせることがもはや『当たり前』となっているこの状況は、逆に言うと『隠す必要がない』ほどに観戦が蔓延している証でもある。
人として生まれたからには人として生きる。
そんな『当たり前』ができない世界と成りにけり・・・・・
獣はしょせん獣
化け物はしょせん化け物でしかない。
それらは人の足元に及ぶものではない。
だから『恐れるに足らず』です。
人として全うせよ。
獣の化け物も恐れるに足らず。
自らが恐れているからこそ獣となり化け物となる。
そんな自らの恐れを『鏡』に映して見せてやればいい。
自分が最も恐れて目を背けてきたものがそこに映る。
それに恐れて逃げ出すだろう。
恐れずともよいものを恐れるべからず。
それは恐れるに値しない。
本当に恐れるべきものは、本当に大切なもの、大切なことを見失うことです。
自らに問いかけよ・・・・・
本当に大切なものは南なのか?
心だけでなく、身体だけでなく、魂だけでなく・・・
すべてが揃った自分自身の『生』こそ最も大切なはずです。
仲間をも捕食して喜ぶのは獣の喜び。
仲間のエネルギーを捕食して喜ぶのは化け物の喜び。
人には人の喜びがある。
自分の本当の喜びを見つけ、それを大切にしてほぢいと願います。
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