籠目詩




世の元の大神『国常立命』

五体裂かれてバラバラに

世界に散りばめ隠されし

ゆえにこの世にバラバラの語体現れ

調和の繋がり断たれたはじまり

『鬼』と偽り恐れを広め

大神の岩戸閉じたり



世の元の道(水地)の神『豊雲野神』

国常立の妻神も

同時に隠されこの世に『道』なし

ゆえにバラした五体(語体)には

皇(すめら)の道が無かりけり




世界を統べる三貴神

伊弉諾大神が生みし役(型)

天照皇大神

月夜見大神

素戔嗚大神

同じく隠され岩戸閉められし



運命の運河の糸を機織るお役

『天照皇大神』

お役を務めし瀬織津姫を

岩戸閉められ隠されて

新たな神を据えんと企み

比沼の麻奈為の天女の羽衣

隠して伊勢に誘い出し

騙して籠に閉じ込めて

岩戸閉めたり田力男

『あなたがこれから天照』と

豊受姫を籠の中

岩戸閉められ帰られぬ



やがて見かねた御柱の神

瀬織津姫の元御魂

『撞賢木厳之御魂天疎向津媛命』 (つきさかきいつのみたまあまさかるむかひつひめのみこと)

伊勢に現れし

十拳剣を噛み砕き

自ら生んだ分け御霊

そこで生まれし三女神の

『市杵嶋姫(いつきしま)』を据え変えて

『狭いところに依りておくれ』と

ゆえに『狭依姫』と言う


籠から出された豊受姫は

やはりこの世が心配と

稲荷の神と鳴り成りて

この世を蔭から見守りし



三女神

一神は『真澄の珠』の田心姫

玻璃真(はりま)となりて鎮まりし

ゆえにその地を『播磨』と名付く


一神は『火水(ひみず)』を結ぶ多岐津姫

祓い清めの『斎(いつき)』なり

隠された大元の火水(かみ)

国常立大神と豊雲野大神の

鎮まる座所を祓い清めん

ゆえにその地を『厳島』と名付く


三女神 元の御魂は『斎』の御柱

『撞賢木厳之御魂天疎向津媛命』なり

『撞(つき)』は本来『斎(いつき)』なり





国常立命の分け御霊

この世を創りし五色五元の龍神

それらの龍を調和し統べる

龍の王が素戔嗚大神

この世の海原(産腹)統べるお役



国常立の大神が五体バラされ隠されて

神を隠したものたちに

素戔嗚が荒れて『神隠れた』と

罪咎穢れを負わされて

この世を統べるお役を追われ

黄泉の世界に放たれた


それでもこの世が心配と

優しき神は『月夜から見守る』

『月夜見(月黄泉)命』のお役に着いて

黄泉からこの世を守られし


されどこの世が心配なりと

御柱の女神の珠をいただき

五色五元の龍を統べる

五元の王子を生み給い

月から静かに見守られたり



それでも隠した者たちは

資源(四元)を貪り命(五元)を貪り

鼻高天狗と鳴り成りて

この世を皇べたつもりなり




神世の出来事 この世に映り

三千年の因果となりて

この世に起こりし『神隠し』


神を隠して人が皇(す)べ

言葉は乱れ 道は乱れ

乱れに乱れし神世の映し

伝えるための『籠目詩(かごめうた)』


御柱となる理(ことわり)の『鶴』

御力となる龍の『亀』

縦横結びて皇べるが『誠』




バラした五体(語体)を一つに合わせ

隠した道を再び据えて

言(こと)事(こと)結ぶが皇道(すめらみち)


ひふみ(火風水)の三柱で始まり

言事結んで九十(こと)結び

百千萬(ももちよろず)と弥栄える

『扶桑』の御世の夜明け也




天の鈿女が舞い踊り

鳴門の渦が舞い狂う

『扶桑』に根付く柱の『沙羅樹』

誠の『沙羅樹』無かりなば

渦に巻かれて呑まれゆく

最後に残るは『沙羅樹』の柱

八岐大蛇の肚から出てきた

都牟刈の大刀(つむがりのたち)

『草薙の剣』

未来へ渡る 育った御魂を

『恵み』と刈り取り未来へ渡す

収穫の剣『大鎌』なり


罪咎穢れをお仕着せて

『死神』と為した『スサナル大神』

岩戸開いて現れて

祝いを謡いて収穫す

それを恐れる者たちは

『最後の審判』とあだ名す



『収穫祭』か『審判』か

決めるは自分の心(九九理)なり

肚を括り(九九理)て心を定め

岩戸開くか閉じるかと

菊理の姫が待っている



岩戸閉じたる『我』の渦は

鳴門となりて沈みゆき

木花知流(このはなちる)やと呑み込まれ

祓い清めてあなさやけ

大祓いの鈿女の舞い


岩戸開けば渦の中から

富士のお山に花咲き乱る

木花咲弥(このはなさくや)が花咲かせ

実りの謡い高らかに

富士は晴れたり日本晴れ






神を隠した籠目を編んだ

籠目の紋が岩戸の紋章

イシヤの仕組みが岩戸なり


向ツ峯(六甲山)の向津姫(瀬織津姫)

六甲(籠目)縛りで岩戸に閉じ込められし

それを解いて破ったこの二年

岩戸開いて結び成る


黄泉の国の月の島

スサナル大神鎮まるところ

近江の産水(うみ)に浮かぶ小島(竹生島)

鍵をかけられた『竜宮』の岩戸

浦嶋(裏島)に隠された鍵穴見つけて

竜宮の岩戸開きて龍王現れ

火(厳)水(瑞)結びて火水(かみ)結び

言事結ぶ琴の調べに

大国(地球)主と鳴り成る